健康ブームとファッション
テレビ「どっちの料理ショー」に出た食材も入ったおためしセット
数年前のグルメブームに比べれば、昨今の健康ブームの方がまだましな気がします。
でも、この健康ブーム、なんかおかしいと思ったことないですか?
雑誌でも新聞でも管理栄養士とかいう人たちが出てきて、「○○は体にいいんですよ」「毎日○○グラムは食べるようにしましょう」「目安は一日30品目ですね」なんてことをつらつらと述べるわけです。
そりゃあ、体にいい食べ物はあるでしょう。だって、人間は食べなければ生きていけないのですからね。
でも、健康というのはイコール食べることなのですか?
「武士の一分」という映画がありましたが、毒味薬という職に殉職するように盲目になっても武士の魂は一分残っている。そこにみなさんロマンと人間の生き方を見ていたわけです。
一昔前は、「腹八分」とよく言われていました。
満腹になるまで食べると、胃にも負担をかけますし、労働にも支障がでます。そういうことを昔の人は身を以て知っていたから(食べられなかったということもありますが)、このような優れた言葉を残したのです。
健康というのはファッションと似ていると思います。
ファッションを完璧にしようとすると、それは英国王室の晩餐会でのエリザベス女王の服装になってしまうのです。
ですから、特殊な職業や地位の方を除いた方で、「あの人って、おしゃれで品があるわよね」と言われる方達はマイナスのファッションセンスを身につけているのです。
すべてをプラスにしたら、それは年に一度のお祭りの日になってしまいます。
それを毎日できるのは中国王朝の皇帝のようなひとたちだけです。
だから、普通の日はそこからマイナスするファッションをするのです。そこにセンスが問われるわけです。
食事も同じで、いつでも完璧な栄養学に基づいて食べることは、スポーツ選手など特殊な職業の人を抜いては無理でしょう。
しかし、彼らスポーツ選手は食事も「仕事」なのです。だから、専属の栄養士を付けるのです。
私たちは一般の人間です。
普通の人は、普通の食事をしていればいいのです。
普段は、ご飯とお味噌汁、それに漬け物と煮魚、野菜のおひたし。そんな一汁山菜でもいいではないですか。
もちろん、ごちそうの日もあります。いろんなものをたくさん食べる日もあります。でもごちそうが毎日になってしまってはダメなのです。
そろそろ日本人も、なにもかも食べるのではなく、腹八分くらいの食事で食欲や空腹をみたして満足するような、そんな上品な「召し上がり方」のステージにいってもいいのではないでしょうか。
それがいわゆる「健康な食事」なんじゃないかなあと最近思うのです。
健康な食事